石垣島レモンの生産者 須川さんのお話

石垣島レモン

石垣島に移住して15年になる須川さん。
石垣島レモン(マイヤーレモン)は、無農薬レモンが少ない夏場に人気のレモンです。石垣島レモンの栽培について、そして石垣島での暮らしについて、お伺いしました。

この記事の目次

第二の人生はジャングルを切り開くところからはじまりました

石垣島レモン 須川さん

定年が近づき、第二の人生として全く新たなものにチャレンジしたい!と、石垣島に移住しました。そして石垣島のジャングルを切り開き、現在は石垣島レモン・シークワーサー・ライチ・アボカド・マカデミア・フィンガーライムなどを栽培しています。

石垣島の果樹栽培で大変なことは?

2021年には、石垣島に台風は5回接近しました。台風が強さを維持したまま近づくため、石垣島で感じる台風は、その風と雨の強さが半端なく強い。最近は日本各地で災害が起きていますが、例えるなら、以前私が経験した内地での台風が「そよ風」のように感じる、そのくらい激しい風雨です。

石垣島で果樹栽培をするには、台風対策が欠かせません。常に気象情報をチェックしています。ジャングルを切り開いた土地に、果樹を植えているので、しっかりとした自然の防風林にはなっていますが、できれば台風には近づいて欲しくないですね。

また石垣島の直射日光は半端なく強い。石垣島レモンの収穫は7月下旬からなので、いつも強烈な太陽の光を浴びながら収穫しています。南国ならではですが、ハブと遭遇することもあります。一度ポンプを持ち上げたら下にハブがいて、腰をぬかしそうになりました(笑)

石垣島ならではの利点はありますか?

石垣島から見た虹高温多湿の石垣島は、熱帯果樹にとって理想的な環境です。

サンサンと降り注ぐ太陽と、海のミネラル、潤沢な腐葉土と、地下22mからくみ取る井戸水。そして、ミミズや微生物と力を合わせ、10年の歳月をかけて、豊かな土壌を作り上げました。

石垣島の環境だからこそ、作り上げることができました。

石垣島レモンとの出会い

ハワイから導入された最高品質のマイヤーレモン

石垣島レモンの花石垣島にマイヤーレモンが入ってきたのは、太平洋戦争が終わった数年後。太平洋戦争で荒廃した沖縄復興を願っての事業でした。ヘンリー中曽根博士が、ハワイ大学で交配を繰り返し完成させた最優良品種のレモンを石垣島に持ち込んだところ、石垣島の風土と良く合い、たわわに実るようになりました。

私が最初に食べたとき、いわゆる一般のレモン特有の、ツーンとする酸味がなくて、とてもまろやかで上品なことに驚きました。「これがレモンか?」と疑ったくらいです。酸っぱすぎず、マイルドで上品な酸味。白いワタの部分が薄く、芳醇な果汁。このスペシャルなマイヤーレモンを「石垣島レモン」と商標登録しました。

石垣島レモンは半年かけて熟成します

通常の国産レモンは春・夏・秋に花をつける四季成りですが、石垣島レモンは春に1回だけ花を咲かせ、ゆっくり時間をかけて完熟します。実をつけるのは、年に一度だけ。

オレンジとレモンの交配品種のため、レモンの形質をやや強く受け継ぐものは楕円形に、オレンジの形質をやや強く受け継ぐものは、球形になります。

通常12月頃まで実らせておくと、完熟し黄色く熟れます。熟れた状態がお好みのお客様もいらっしゃいますが、石垣島レモンは、果樹に休憩を与えるため、グリーンレモンの10月末の段階ですべて収穫し、翌年の2月の開花を待ちます。

石垣島レモンカット

自然と優しい心根が訪れる、そんな石垣島の暮らし

香り豊かな石垣島

石垣島レモンの花と蝶2月~3月レモンの花が咲き乱れ、すがすがしい香りに包まれます。3月下旬~4月中旬マカデミアのあでやかな香り。蝶々が乱舞し、蜂が群れ飛び、メジロが飛び回ります。

季節毎に、自然の豊かな香りにあふれています。

毎日ジャングルへ行き、植物のわずかな変化を見逃さず新たな発見をしたとき、ささやかな感動を覚えます。毎日、毎週、毎年続く、自然との関わり、これが連綿と続く小さな幸せ。植物に支えられ、生きていると実感します。

果樹園のテラスで音楽を聴きながら飲むコーヒーは、至福のひと時です。多くの小鳥がやってくるのも楽しいですよ。

マイヤーレモン1kg

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